NO.16 「自然というもの」 03.5.14


    
(園庭にある欅(ケヤキ)の木。子どもからすると、たいそうな大木!)
  (築山の後ろから園庭を臨む…草地では、もうすぐバッタ達が生まれる)

自然たっぷりな環境…
自然っていいね…と誰もが言う
本当にそうだろうか…

ここで言っている「自然」って人間に都合が良い部分だけじゃないだろうか

都合が悪い自然もいっぱいある

雨が降れば濡れる
風が吹けば寒い
太陽が照れば暑い
そして、見るのもイヤーな虫がいる

でも、
雨が降るから川は流れ
風が吹くから涼しく思え
太陽が照るから洗濯物が乾く
そして、虫がいるから鳥や獣、そして私達でさえ生きている

子ども達に目をやれば…
草をかけ分け、バッタを追い
泥を気にせず、団子を作り
暑い最中も、かまわず遊んでいる

とてもいいな…と私は思う
生きる力を、自然からもらっている

自然を知れば、大きくなれる
大きくなれば、やさしくなれる
やさしくなれば、人を許せる

人を許せる社会なら、みんながとても生きやすい
自然は、人にやさしくなることを教えているのだ

アイヌの古老は言っている
「自然保護」との言葉を聞くが、
「自然」を「保護」してやるという考えほど、思いあがったものはない
何しろ、「自然」に生かされているのは、他ならぬ我々なのだから…