NO.35 「カッときたらトイレへ」 05.7.03

  カッときたらトイレへ…何のことだろうと思われたことでしょう。でもこれは実際にお医者さんが指導している言葉です。
 そしてこれは、毎日新聞のサイトの「こどもと向き合うために」という連載記事に載っています。
 この記事を書いているのは精神科医の「太田真弓医師」です。
太田医師は主に児童虐待についての相談、治療を行っています。この連載記事は現在6回目まで毎日新聞社のサイトのくらしのトピックス欄に掲載されていますが、その中で主に小さいお子さんを育てている最中の方の役に立つと思われる項目があったので、紹介してみます。

 日々の子育てをしている時に、子どもが悪いことをしたり、注意しているのに全然行動を改めなかったりして、思わずカッとしてしまうことは、誰にもあることと思います。そういった場合の対処の仕方です。

 →まず、カッとなった瞬間にいつも叩いていたら、子どもは心を閉ざしていってしまいます。それでは、子どもは叱られたことがらも良くわからず直すこともできません。
 「叱る」ということは悪いことではありません。が、叱る時には「強弱」・「一貫性」が必要です。まず、自分や他人を怪我させるような「絶対にしてはいけないこと」と、テーブルに水をこぼしてしまった等「仕方ない」ということを分ける。そして叱るときに強弱をつけ、どんなことがとてもいけないことなのかを子どもに解らせることが大切です。
いつでも強く叱られる、叩かれることが繰り返されると子どもは感覚を遮断して何を叱られているのか解らなくなってしまいます。
 次に「一貫性」についてですが、他人の子がミスをしても気にならないのに、自分の子だとカッとなる。これは子どもへの過剰期待があり、叱ることに一貫性がなくなっている状態だそうです。「叱ること」「叱らないこと」に一貫性があれば、悪いことをした時に叱るのは問題がないです。
 そして、どうしてもカッとなってしまった時の対処法ですが、カッとなって子どもを叩き始めたら我を忘れてしまうことが多いので、まず、すぐに子どもから離れること。そして、トイレにこもる。コンビ二に行く、水を一杯飲む、ゆっくり10数える、深呼吸するなとして、とにかくカッとなった瞬間をやり過ごしてください。
 逆に子どもを押入れに閉じ込めたりするのはよくありません。自分からとにかく物理的に子どもから離れることでこの瞬間が乗り越えられれば何とか感情は抑えられるものです…。

と記されています。
続きを含め、他にももっと専門的で有効なことが沢山載っていますが、興味のある方はそちらをご覧ください。現代の日本は、何かにつけ常にイライラしている社会になりつつあります。
 日々の子育てにお悩みの方は、読んでおいて損のないサイトだと思います。

http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/kokoro/topics/news/20050617org00m100086000c.html