NO.41 「ライオンと魔女・明日公開 」 06.03.03

 唐突ですが、ディズニーによって映画化された「ライオンと魔女」が明日全国公開されます。

 写真は、岩波書店刊の原作です。実は、「ライオンと魔女」は、ナルニア国物語の第一話で、この後全7話があります。
そういった意味で、少し前に映画化された「ロード・オブ・ザ・リング」とよく比較されます。
 どちらにも共通するのは、あまりにファンタジックな世界を描いているために映像技術が追いつかず、近年のコンピューターグラフィックスの目ざましい発展によってやっと映画化ができたという点です。
逆に考えると、「文字と言葉による表現」というものは「すごい」と言えるのではないかと思います。
 作者は両方共イギリス人、C.SルイスとJ.R.Rトールキンです。実はルイスとトールキンはかなり親しい間柄だったようで、よく一緒のパブで飲んで文学論を語っていたということです。
 それと、もう一つ重要な共通事項が…。日本語訳は、両方共「瀬田 貞二」さん。この方がいなかったら日本の児童文学の発展はどれ程遅れていたか…という程の方で、当園でよく園児達に読み聞かせる福音館書店の絵本などに相当関わっていらっしゃいます。(代表的なものは「三匹のやぎのがらがらどん」など)
  もう既に故人となられていますが、旧浦和市在住の方で、そのような意味でも親しみが湧きます。
 そんなわけで、この「ライオンと魔女」は幼稚園の子では読み聞かせるのに少々早すぎますが、小学生(中学年位〜)のお子さんをおもちの方には「ゼッタイのオススメ」です。映画もかなり期待できそうですが、少し待てるなら、できれば原作を読んでから映画を見るほうがより楽しみが広がると思います。

また、お子さんがいない方でもこの原作を読めば「凄い!」と思われることは私が保証します。
そんな本です。