里山園外保育
 当園は首都圏最大の緑地空間と言われる「見沼たんぼ」に近く、かなり自然環境が豊かな所ですが、シビアに見ると「緑地空間」とは言っても多分に人の手が加えられており、アニメ監督の宮崎駿氏が「となりのトトロ」で描いた「武蔵野」の「里山」は殆ど無くなってしまっています。でも、できればそのような所で実際に子どもたちを遊ばせてあげたいなーとは前から思っていました…。そしてよく考えてみれば、その環境が未だに残っている所がありました。それも園から歩いて行ける所に…。それは毎年5月10月に獅子舞が行われる南部領辻の「鷲神社」です。その周辺だけは、何十年・ひょっとしたら100年以上も前から変わっていない武蔵野の里山が残っています。但しトイレとかはないので、「鷲神社」に歩いて行ってからバスで見沼氷川公園に移動し、お昼を食べさせてもらうことにしました。
発案し、計画を立てたのは園長である私ですが、自分で今一度現地を見、再度担任達と一緒に下見に行った時も正直「刺激的な遊びに慣れた現代の子ども達が遊び・楽しむことができるか」不安でした。「何にもないよー」・「何して遊ぶの」と言われればそれで終わりです。
ところが実際に行ってみると(6/9)、その不安は杞憂でした。虫を見つけたり、色々な木の実を拾ったり、皆が目を輝かせそれこそ無我夢中で遊んでいます。そんな子ども達を見て、少しでも疑ったりして悪かったなーと思いました。やはり読み聞かせで培った子ども本来の遊ぶ力を、どの子も持っていました。こういった子どもにとって、こうした所は「何にもないけど何でもある所」なのですね。(10.6.15)

緑多いこんな道を歩いて行くと

鷲神社に到着

建物に乗らない・壊したりしない等を先生と約束

縁の下のトトロを探す子ども達
(夜になったら出てくるかもね…)

色々な木の実も見つけました

クヌギの木が立派な武蔵野の森です